流石に人気取りというか、発信力はある河野太郎行政改革担当大臣が、しれっと恐ろしいことを言っている。
曰く「ハンコを廃止したら、次は書面とFAX」であると。
[東京 25日 ロイター] - 河野太郎行革担当相は25日の定例会見で、省庁の業務デジタル化の一環として打ち出したはんこ廃止が実現すれば、書類をプリントアウトして郵送したりファクスする必要もなくなるとして、「次は書面とファクスをやめたい」と述べた。
https://jp.reuters.com/article/kono-gyokaku-idJPKCN26G0AT
全省庁で現在はんこが必要な書類は、1)年間100万件以上の申請手続きのあるもので68種類、2)年間1万件以上の申請手続きのあるもので438種類──あり、河野担当相は、これらの書類で押印を不要にしたいと述べた。
<縦割り110番は内閣府窓口と一本化>
行革相就任と同時に河野氏が個人的に開始した、省庁の縦割りに関する国民の意見を吸いあげる目安箱「縦割り110番」については、これまで5000件程度と「予想を上回る意見が寄せられ、(河野氏自身が全てに目を通すのが)物理的に続けるのが厳しい状況」となったという。このため、内閣府の既存の窓口「規制改革ホットライン」と改組し、「規制改革・行政改革ホットライン(縦割り110番)」に一本化する。25日付でスタートする。
そもそも最近の政府の姿勢で問われているのは、「公文書の廃棄・隠蔽・改竄」を行わせないことであって、決裁方法がハンコから別の手段に変更するというのとは、次元が違うの話である。
それだけに「書面とFAXを廃止したい」が何を意味しているか、慎重に見極めなくてはならない問題である。
私には、公文書管理の文書主義が危機を迎えている様に感じてならない。奇遇だと嬉しいが……。