私のTwitterのタイムラインで興味深いRTがまわってきた。
今月、参議院の参考人質問に呼ばれましたが、国会議員から「日本の漫画が世界で生き残るにはどのような方策が必要か?」という質問がありました。私からは、「まずは何と言っても表現の自由。日本は諸外国に比べて自由な創作ができるのが強み。ただ外資系プラットフォームが寡占化する中で、→
— 赤松 健 (@KenAkamatsu) 2020年6月29日
→日本作品が海外の基準で規制される事態は避けたい。」と申し上げました。
— 赤松 健 (@KenAkamatsu) 2020年6月29日
また「今回見送られたナショナルMANGAセンターで、生原稿の保管・展示・マネタイズを行い、海外流出も防ぐ。」「これらができれば、日本漫画は今後10年は盤石。」とも。議員の先生方も、大きくうなづいておりました。
Twitterでの反応や、はてなブックマークのコメントも賛否が分かれている。
赤松健先生が熱烈に応援している山田太郎参議院議員が本当に「表現の自由」を守るために働いているかという問題は一旦おいといて、「日本のマンガが世界で生き残るには?」という問いかけは、とても興味深い。
私としては、赤松健先生が懸念されている
という二つの論点はむしろ、対世界ではなく国内問題ではないのかと感じる。
「世界で」と言うならば、諸外国の基準やタブーなどを意識して制作せざるを得ないのは間違いないからだ。
日本国内の問題に関しては、本当に「表現の自由」が保障されているかは疑わしい部分もあるが、されている前提で続ける。
結局、外資系プラットフォームだろうと日本で活動する以上は日本の法令を遵守させれば良いだけなので、最終的には法制度を整えようという話に落ち着くはずだ。
そして、プラットフォーム側か、作家・作品側か、どちらをより尊重して制定されるかで「政治」の本心が分かるだろう。
これはマンガに限った話ではなく、多国籍企業・プラットフォーマーに対して日本としてのどう向き合うか?ということについて、今迄あまり議論されてこなかったツケでもある。