北海道コンサドーレ札幌のマーケティングをされているという阿部洋介氏がチケットのダイナミックプライシングの結果を分析してTwitterに投稿している。
遅ればせながら #ダイナミックプライシング(以下DP)のアンケート結果を抜粋してご報告します。
— 阿部 洋介 / Yosuke Abe (@yosuke_abe_) 2020年12月29日
まずはおさらいです。
DP対象試合は2試合でした。
●10/18鹿島戦
入場者数 5,359人|1-0で勝利
●10/24横浜FC戦
入場者数 6,256人|3-0で勝利
そして開催前日のチケット価格と定価との比較はこちら。 pic.twitter.com/aiUnvg5u3T
このチケット価格は想定とは異なる値動きでした。
— 阿部 洋介 / Yosuke Abe (@yosuke_abe_) 2020年12月29日
空席があるのだから値下がりするだろうと当初考えていたのです。
しかし収益最大化が主目的のAIは、購入してくださる方には少しでも高値で購入してもらおう、と判断しました。
購入してくださった皆様にはこの場で感謝とお詫びを申し上げます。
ここから集計結果です。
— 阿部 洋介 / Yosuke Abe (@yosuke_abe_) 2020年12月29日
性別、FC会員、来場有無は画像の通りです。
FC非会員の方や対象の2試合に来場していない方からの回答も数多くあり、興味・関心度の高さを感じました。
性別に関してはアンケートを取得するといつもこのくらいの男女比です。 pic.twitter.com/G12LTCBDCD
続いてチケット価格の妥当感です。
— 阿部 洋介 / Yosuke Abe (@yosuke_abe_) 2020年12月29日
●鹿島戦 → 平均スコア 7.00
●横浜FC戦 → 平均スコア 6.89
という結果でした。
スコアは「0」が「安すぎ」、「5」が「妥当」、「10」が「高すぎ」なので、やはり高いと感じている方が多かったことが証明されました。
「さまざまな制限(声を出しての応援ができないなど)下における妥当な価格」は、平均で2,745円という結果でした。
— 阿部 洋介 / Yosuke Abe (@yosuke_abe_) 2020年12月29日
実際のチケット平均単価(対象2試合の平均)よりは低い数字でした。しかし想定よりも乖離は小さく、「制限がある=価値の低下」の影響をもっと危惧していたので少し意外でした。
結果を受けて…
— 阿部 洋介 / Yosuke Abe (@yosuke_abe_) 2020年12月29日
今のコンサドーレの場合、収益最大化だけを目的にしてしまうと「点」の成果(その試合の売上)は得られても「線」の成果(ファンエンゲージメントや次への種まき)は生まれにくいことが分かりました。
コア層には負担を強いて、ライト層は手がつけにくい状況が発生しかねません。
来季のDP導入は現時点で未定ですが、導入するにせよ収益最大化以外の目的も同時に達成できるようなスキームでトライすることになると思います。
— 阿部 洋介 / Yosuke Abe (@yosuke_abe_) 2020年12月29日
以上、長くなってしまいましたが予告通り結果を報告させていただきます!
ロイヤリティが高い人ならばチケットが高額であっても買ってくれる可能性が高いのというのは、言われてみればその通りかなと思いました(苦笑)。
この様な典型的な焼畑農業案件を見ると、感情面や新規顧客の開拓といった観点もAIの判断材料に組み込む必要があるのかなと考えてしまいますね。